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飼料について

濃厚飼料はどういう経緯で馬のエサとして一般的になったのでしょう。
本来馬は草だけを食べて生きているはずです。人間が馬を飼うようになって、馬が牧草だけで摂取できる栄養を上回る運動量を要求するようになり、より短時間でカロリーを補給できる手段として穀物類を中心とした飼料を与えることになったのだと考えます。もちろん、乾草も自然界にはないものですが、青草と乾草は(重量は違いますが、)ともに乾燥重量で比較すると栄養素的にはほとんど変わりはありません。いいかえると乾燥させる工程で失われる栄養素はほとんどないといえます。
粗飼料と濃厚飼料という分類は私の理解では重量あたりの栄養価できまるのではないかと思いますが、粗飼料は青草や乾草などの粗繊維が多いもの、濃厚飼料は栄養価が高く、比較的粗繊維が少ないものとなっています。
で、粗飼料はいいとして、なぜ、濃厚飼料がよくないのか?
よく、濃厚飼料のやり過ぎは仙痛や蹄葉炎の原因になるといわれるのはなぜでしょう。
5大栄養素といえば、炭水化物、脂質(脂肪)、タンパク質、ビタミン、ミネラルです。
今回はエネルギーとなる炭水化物、脂質(脂肪)、タンパク質についてかきます。
・炭水化物
炭水化物には食物繊維、糖質(デンプン、三糖類以上、糖類(単糖類や二糖類))がありますが、飼料に含まれるデンプン(穀物)と繊維(青草・乾草)に注目します。
デンプンは胃で分解されて小腸で吸収されます。繊維は大腸(結腸・盲腸)にすむ微生物に発酵分解されて吸収されます。馬は胃が小さく、一度に能力を超えた炭水化物が胃に入った場合、消化しないまま次の工程に来ます。小腸を通過して大腸までやってきてしまった炭水化物は大腸で分解されるのですが、その工程で乳酸が発生してしまいます。デンプンは消化速度が早いので、一度に発生する乳酸の量も多くなっていまいます。これが体を酸性化させることになり、その結果として、仙痛や腸炎あるいは、すくみ、蹄葉炎の原因になるといわれています。
濃厚飼料のうちでもえん麦は小腸で消化吸収されますが、トウモロコシはあまり吸収されないまま大腸までいってしまうので、過剰に与えることは良くないと言われています。
・脂質
馬の飼料にはほんの僅かしか含まれていません。エネルギー量を増加させることはできる(エネルギー量は炭水化物の2倍)が、過剰摂取は筋肉中グリコーゲン量の減少につながるともいわれています。なお、適正量の摂取は筋肉中グリコーゲン量の代謝に良いといわれています。
・タンパク質
胃で分解、小腸でアミノ酸として吸収されます。ここで分解吸収されなかったタンパク質は大腸にいき、微生物の発酵分解作用を経てアンモニアになり、その一部が腸壁から吸収されます。この窒素と炭水化物を利用してアミノ酸を体内で作ります。
ここで重要なのは馬にアミノ酸を給与した場合、そのまま吸収できる可能性が高いということです。

審判員講習会

昨日の日曜日、長野県の松本で日馬連の審判員講習会に行ってきました。牧場から会場まで1時間ほど、昨年末に受けた指導員講習は東京までいかなければならなかったので、それに比べるとかなり楽でした。
新規の参加者は私を含め6名。その中に大阪にいたときの知り合いが2名参加されていました^^;なんと狭い世界なのかと改めて思った次第です。
講習の内容は掘り下げたものではありませんが、障害、馬場、総合、エンデュランスの各競技および審判員の心得と網羅的で盛りだくさんです。特に、馬場はいま、違反の減点方法が変わる途中らしく、これはどうなるのと思うところもありました。まぁ、変更点に関しては正式に発表されるでしょうからその時に改めて考えることにします。
9時から15時まで講義、そして検定試験、書き終えたら各自退席、という流れで終了しました。

動物取扱責任者研修

動物取扱責任者研修なるものに初めて行ってきました。昨年の2月に動物取扱業の登録をしたのですが、ぎりぎり昨年分の研修を受けなくていいタイミングだったのです。
まぁ、法律で決まっているものはしかたがないとはいえ、基本的に午前中はいろいろやることがあります。
その中、移動も含めて4時間あまりの時間をこの研修を受けるためにいく価値があるのか、甚だ疑問です。
いうまでもありませんが、私が扱っているのは馬です。でも、この研修の対象はおそらくペットショップやペット美容室関係の人が多いのではないでしょうか?そのため、研修内容もその方向けのことが中心となります。そのなかでも、もちろん、参考になることもあるのですが、それはテレビでバラエティ番組を見てへ~と思うぐらいの程度と頻度でした。
なにも、馬のことを研修に盛り込んでくれとは言いませんが、それなら、法律の変更部分など、みんなが共通して必要としていることだけを説明して、あとは自由退席にするとか、あるいは動物取扱業の登録の有効期間が5年なので、5年の中で1回以上研修を受ければいいというぐらいにしてもいいのではないでしょうか?
研修対象者の共通点は動物を扱う事業を行っている、というところだけですから、範囲が広すぎて、一同に集めて研修をしたところで、みんなが興味をもってきける内容にすることはほとんど不可能でしょう。
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八ヶ岳ホースケア牧場
プロフィール

かず

Author:かず
馬乗りです。
妻および愛娘(犬)あり。
世間一般には中年あるいはおじさんなどと呼ばれる年齢ですが、かたくなに認めません。
愛馬と家族とともに牧場を開業中です。

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